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「PlayStation Portal」とは?できること、できないことまとめ

2023年5月28日

「PlayStation Portal」とは?できること、できないことまとめ
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COUPLE GAME

7年目ブロガー|ゲーム歴25年超|基本オフ専|夫婦でTVゲーム、親子でボドゲが趣味|詳しいプロフィール

2023年5月に「Project Q」というコードネームで発表された、PlayStation5 の携帯型リモートプレイ専用端末は、「PlayStation Portal リモートプレーヤー(以下、PlayStation Portal)」という名称で発売されることが正式に発表されました。発売日は2023年11月15日(水)です。

この記事では、「PlayStation Portal」とはどんな携帯デバイスなのかを、発表された内容を基にまとめています。PlayStation Portal で できないことや向いていない使い方、おすすめな人(買うべき人)についても触れるので、興味のある方はぜひご参考にしてください。

公式の情報と予想を交えてご紹介します。
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PlayStation Portal の特徴

まずは、PlayStation Portal とはどんな携帯デバイスなのかを解説していきます。

PS5 のリモートプレイ専用機

公式サイト

商品名PlayStation Portal リモートプレーヤー
サイズ不明
ディスプレイ8インチ(HD)
解像度最大1080p
フレームレート60fps
重量不明
価格29,980円(税込)
発売日2023年11月15日(水)
予約開始2023年9月29日(金)

PlayStation Portal(プレイステーション・ポータル)は、PS5 のゲームをリモートプレイで遊べる専用の携帯デバイス。PS5 本体から出力された映像を、手元のコントローラー端末に転送して遊べるようにした周辺機器です。

画面の大きさは 8 インチで、その左右にコントローラーが配置されています。コントローラー部分の形状は、DualSense を半分にして画面の左右に取り付けたような見た目になっています。

8 インチの見やすい大画面

画面の大きさは 8 インチです。

Nintendo Switch(有機ELモデル)や Steam Deck のディスプレイが 7 インチなので、それよりも一回り大きくなっています。1 インチと聞くとわずかな違いに思えるかもしれませんが、実際に 7 インチと 8 インチのデバイスを見比べてみるとその差は歴然。小さい文字や画像のディテールといった細部までしっかり見えます(これはタブレット端末で確認)。

画面が大きければ、迫力のある映像を楽しめるようになりますし、顔とディスプレイの距離がある程度あっても見にくさを感じることはないでしょう。

本体サイズに関しては公式の発表はありませんが、DualSense が横 16 cm、縦 10.6 cm、8 インチの画面サイズは、横 17.7 cm、縦 10.0 cm となっているので、単純計算だと横 34cm 、縦 11cm ほどになります。実際はもう少しコンパクトになるので、横幅は 31 ~ 32cmほどになりそうです。縦や奥行きに関しては、ほぼ DualSense のままだと思います。

横幅も厚みもありそうですね。

重さを感じさせない持ちやすさ(予想)

本体の重さは不明です。予想では、そこそこ重量があると思われます。

PlayStation Portal には 8インチのディスプレイが搭載され、その左右に DualSense のようなコントローラーがくっついている形状です。コントローラーには DualSense の全機能が搭載される予定です。DualSense の重量は、コントローラー単体としては重めで約 280g となっています。これに 8 インチの大型ディスプレイが搭載されるので、500~600g くらいになると思われます。

参考までに他の携帯ゲーム機の重量を挙げると、Steam Deck は 669g 、Nintendo Switch(有機ELモデル)は 436g となっています。

500g 以上の携帯型ゲーム機を手に持ってみると、かなりずっしりと感じるでしょう。長時間ゲームをプレイするには厳しいかもしれません。ただし、PlayStation Portal のコントローラー部分は握りやすさに定評のある DualSense の形状をしています。もし、本体の重量が 500g 以上になったとしても「持ちやすさ」でカバーし、重さはさほど感じないものと予想します。

遅延は Wi-Fi 環境に依存する

PlayStation Portal は、無線の通信方式に Bluetooth ではなく Wi-Fi を使います。PS5 本体から出力された映像を、手元のコントローラー端末に Wi-Fi で転送して遊べるようにします。映像を転送するわけですから、当然、わずかながら遅延が発生します。

どのくらいの遅延が発生するかは、ユーザーの Wi-Fi 環境によって大きく変わります。公式が発表する情報だと、推奨環境は 15 Mbps以上、最低でも 5 Mbps の通信速度が必要とされています。この数値を満たしていれば、現状のリモートプレイ同様にほぼ遅延を感じることなく快適にプレイできるでしょう。一方、5 Mbps を下回る場合、目に見えて遅延が起こるかもしれません。

通信環境は安定しないこともあるので、実際にその環境で PlayStation Portal を起動させないと分からない部分もあります。もし遅延が感じられる場合は、本格的に遊びたいときやタイミング判定がシビアなゲームは PS5 本体(テレビなど)で、周回や素材集めなどすき間時間に遊びたいときは PlayStation Portal で、といった使い分けが最適な遊び方になるかと思います。

※遅延が発生するかどうかは、お使いのスマホで実際にリモートプレイをすれば分かります(PlayStation Portal はリモートプレイ専用機で余計な機能がないため、スマホなどでリモートプレイするよりも動作は安定しているかもしれません)。

発熱しにくく静音性が高い(予想)

これは予想ですが、PlayStation Portal はリモートプレイ専用端末ですので、発熱や動作音が気になることはないと思います。携帯型PCゲーム機のように、本体でゲーム自体を処理せず、映像をストリーミングとして流しているだけなので、PlayStation Portal にかかる負荷は少ないと推察できるからです。

バッテリー駆動時間は長め(予想)

携帯ゲーム機において、バッテリー持続時間はかなり重要です。PlayStation Portal のバッテリー持続時間に関しての公表はありませんが、おそらく 処理の重いゲームでも 4~5 時間ほど持つのではないかと期待しています。

参考までに他の携帯ゲーム機のバッテリー持続時間を挙げると、Steam Deck は 最長約 7〜8 時間 、Nintendo Switch(有機ELモデル)は 最長約 9.0 時間となっています。これは公式の情報であり、実際は処理の重いゲームだとその 3分の1 以下です。

電力消費はゲームのスペックにもよって増減しますが、PlayStation Portal は、PS5にインストールしてあるゲームを、リモートプレイや Wi-Fi を通じてストリーミングプレイする(Switch や Steam Deck のように端末単体でゲームを動かすわけではない)ため、かなり長い時間プレイできるのではないかと予想します。

DualSense の機能であるアダプティブトリガーやハプティックフィードバックを有効にしたり、ディスプレイを明るくする、音量や解像度を上げるなどといった機能をフルに使った状態でも 4 時間くらい持つのではないかと思っています。

PlayStation Portal でできること

次に、PlayStation Portal でできることを解説していきます。

PS5のリモートプレイ

PlayStation Portal は、商品名に「リモートプレーヤー」とある通り、リモートプレイ専用のデバイスです。

リモートプレイとは、ネットワークを利用して PS5 の本体を遠隔操作し、ゲーム画面(映像)は端末側に転送する機能のこと。ゲーム内の高負荷な映像処理は PS5 側が実行してくれるため、スマホなどでリモートプレイするよりも動作が安定します。

また、リモートプレイ専用のため、スマホやPCでリモートプレイするときのように、アプリを立ち上げたりログインしたり、デバイスとコントローラーを接続するといった煩雑さもありません。遊びたいときに、すぐに立ち上がるのが PlayStation Portal の強みです。

ディスプレイのタッチ操作

PlayStation Portal は、タッチ画面に対応しています。ディスプレイ自体が、DualSense の中央部にあるタッチパッドの代わりとなっているのです。

「PULSE」シリーズに対応

PlayStation Portal は「PULSE Explore」や「PULSE Elite」シリーズといったオーディオ機器とのワイヤレス接続ができます。接続方法は、Bluetoothではなく、専用の USB ドングルを用いて、独自のロスレスワイヤレス接続技術「PlayStation Link」で行います。

「PULSE」シリーズの専用ドングルは、PlayStation Portal に接続するのではなく、PS5本体のUSB端子に接続するものと思われます。PlayStation Portal に挿す形だと、PS5 からPlayStation Portal に転送された音声を、さらにワイヤレスオーディオに転送しなければならなくなり、これだと遅延に遅延を重ねてしまうからです。

有線イヤホンの接続

PlayStation Portal の本体下部には、3.5mm のオーディオジャックが設けられています。ここから、有線でのイヤホン接続ができます。

PlayStation Portal は「PULSE Explore」や「PULSE Elite」シリーズといったオーディオ機器とのワイヤレス接続ができますが、「高くて手が出せない」「手持ちの有線イヤホンを使いたい」というときは、3.5mm のオーディオジャックを活用しましょう。

動画配信サービスの視聴(予想)

PS5 でリモートプレイをする場合、動画配信サービスの視聴はできません。たとえば、スマホからリモートプレイでネットフリックスを起動しようとしても「リモートプレイでは表示できないコンテンツが含まれています」とエラー表示が出て、起動できません。

これは予想というより希望ですが、PlayStation Portal では動画配信サービスの視聴ができるようになってほしいです。Switch だとYouTube や Hulu といった動画配信サービスしか視聴できません。PlayStation Portal でネットフリックスやディズニープラスが観れるようになれば、Switch との差別化にもなります。何より 8 インチの画面は大きいですし、スマホよりも持ちやすくて寝転びながらの動画視聴には良さそうです。おそらく自立もするでしょうから、キッチンで家事をしながらの動画視聴なども楽しめそうです。

PlayStation Portal ではできないこと

続いて、PlayStation Portal ではできないことを解説していきます。

単体でのゲームプレイ

PlayStation Portal でゲームをプレイするには、PS5 本体が必要で、遊びたいゲームソフトを PS5 本体にインストールしておく必要があります。PlayStation Portal に直接 ゲームソフトをダウンロードさせることはできません。もちろん、パッケージ版ソフト(ディスク)を挿入することもできません。

つまり、Nintendo Switch のように、その端末だけでゲームを遊べることはないです。「携帯ゲーム機」のような見た目をしていますが、実際は PS5 のコントローラーの延長線上にある「周辺機器」なのです。

また、PlayStation Portal を買ったからと言って、同じ PS5 を 2 人が同時に使うことはできません。具体的には、1 人が PS5 本体でゲームソフトをプレイし、もう 1 人が PlayStation Portal で別のゲームソフトを遊ぶ、といった使い方はできません。

さらに言えば、PS5 本体 1 台につき、連携できる PlayStation Portal は 1 台です。PlayStation Portal を 2 台 買っても、PS5 本体が 1 台しかないなら、同時に使える PlayStation Portal は 1 台まで、ということになります。

オフライン環境でのゲームプレイ

PlayStation Portal は、PS5 とネットワーク接続をしての利用を前提としたリモートプレイ専用機です。PS5 本体から出力された映像を、 Wi-Fi 経由で PlayStation Portal に転送して遊べるようにするため、オフライン環境ではゲームソフトを起動できません。

また、インターネットに接続できれば良いという話でもなく、最低限の通信速度も求められます。公式の情報では、推奨環境は 15 Mbps以上、最低でも 5 Mbps の通信速度が必要とされています。自宅以外で遊ぶなら、安定してこの数値が確保できる通信環境が求められます。

Bluetooth接続

PlayStation Portal は、Bluetooth でのオーディオ接続はできません。Bluetooth 接続ができてしまうと、「PS5 から Portal へ」「Portal からワイヤレスオーディオへ」といったように、遅延に遅延を重ねてしまい、ゲーム体験が大きく損なわれるからだと考えます。

オーディオ機器を接続するには、本体下部に設けられた 3.5mm のオーディオジャックから、有線で接続する必要があります。あるいは、プレイステーションブランドの公式ワイヤレスイヤホン「PULSE Explore」やワイヤレスヘッドセット「PULSE Elite」といった PlayStation Portal に対応したオーディオ機器を用意しましょう。

アプリなどのインストール

PlayStation Portal は、スマホやタブレットのようにアプリをインストールすることはできません。将来的にどうなるかは分かりませんが、もし端末にアプリがインストールできてしまうと、それらがバックグラウンドで動作することによって、多少なりともリモートプレイに支障が出るかもしれません。それでは本末転倒ですので、アプリをインストールするような機能が実装される可能性は低いと思います。

Blu-rayやDVDの再生(予想)

PS5(スタンダードモデル)は、Blu-ray や DVD といったディスクを再生できます。ブルーレイプレイヤーや DVD プレイヤーとして使うことができるのです。ただし、スマホや PC を使ってのリモートプレイでは、Blu-ray Disc や DVD といったメディアの再生はできません。音楽の再生もできません。再生しようとすると、エラー表示が出ます。

PlayStation Portal でも同様に、Blu-ray Disc や DVD 、CD などは再生できないものと予想します。PS5 本体にディスクを挿入して、PlayStation Portal 側で再生しようとしても、何らかのエラー表示になる可能性が高いです。Netflix などの動画配信サービスは視聴できるかもしれません。

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画面分割協力プレイ(予想)

個人的には、PlayStation Portal を使っての画面分割プレイを期待していますが、おそらく実現はしないでしょう。

仮に、PlayStation Portal で画面分割プレイをするなら、本体とは別に、コントローラーがあと 2 台 も必要となります(Joy-Conのようにコントローラーは本体から切り離せない)。そこまでして PlayStation Portal で画面分割プレイをしたいゲーマーがいるかというと、微妙なところです。画面も小さくなりますし。ですから、PlayStation Portal を使っての画面分割プレイはできないでしょう。

Wii U のようなゲーム体験、たとえば「PS5 本体を操作する人が 1 人、PlayStation Portal のリモートプレイでもう 1 人」という風に、間接的にローカル多人数プレイができれば面白いなとは思いますが、これも実装しないと思います。

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PlayStation Portal の向いていない使い方

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通信環境が悪い部屋でのプレイ

PlayStation Portal は、PS5 本体から出力された映像を、手元のコントローラー端末に Wi-Fi で転送して遊べるようにします。Wi-Fi 経由で映像や音声を転送するわけですから、ユーザーの Wi-Fi 環境が良くないと、遅延が目立ちます。

公式が発表する情報だと、推奨環境は 15 Mbps以上、最低でも 5 Mbps の通信速度が必要とされています。この数値は決して高くはないので、一般的な通信環境であれば、遅延を感じることはないかと思います。ただし、ルーターとの距離が離れていたり、ルーターとの間に壁などの障害物があったりすると、一気に通信速度は落ちます。

たとえば、1 階のリビングに Wi-Fi ルーターと PS5 本体があり、2 階の自室で PlayStation Portal でリモートプレイをすると、推奨されている 15 Mbpsはおろか、5 Mbps を下回る可能性もあります。こういった場合は、周波数帯を変えたり、Wi-Fi 中継機 をつかうなどの工夫が必要です。

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外出先でのプレイ

外への持ち運びは、「できない」というより「現実的ではない」と考えています。

PlayStation Portal でゲームをプレイするには Wi-Fi 接続が必須であり、仮に外出先で遊ぶとなると、安定かつ高速な通信環境を確保しなければなりません。公式が発表する情報だと、推奨環境は 15 Mbps以上です。

この数値は決して高いわけではありませんが、もしスマホのテザリングを使って PlayStation Portal を Wi-Fi 接続するなら、人によってはすぐに通信制限がかかってしまいます。

スマホのテザリングを使わないのであれば、カフェなどがサービスのひとつとして提供している「公衆無線 LAN」を使用する方法もあります。ただ、そういったアクセスポイントを探すのは手間ですし、そこで高速な通信が確保できるかは微妙なところです。

快適にプレイするには、15Mbps以上の高速回線を推奨します。公共のWi-Fiをご利用の場合、インターネットの接続環境を制御できないため、ゲームプレイに影響する可能性があることにご注意ください。

出典:PlayStation Portal リモートプレイヤー

仮に通信環境が確保できるとしても、PlayStation Portal の持ち運びに苦労するでしょう。本体の横幅は 30cm 以上、厚み(奥行き)は 7cm 近くになる可能性が高い(Dualsense が厚み 6.6cm のため)です。持ち運ぶ際にはケースに入れることになりますが、このサイズのゲーム機を衝撃から守るためのケースとなると、かなりの大きさになります。ちょっとしたノートパソコンを持ち運ぶような感覚になるので、外出先に気軽に持っていくことはできません。 

持ち運び用のケースも売っていますが、かなりデカそう。

そもそも、PlayStation Portal は家の中の好きな場所で、好きなスタイルで気軽に遊ぶためのゲーム機であり、外に持っていくことは想定していない、というのがソニーの考えだと思います。

PlayStation Portal を買うべき人は?

ここまで、PlayStation Portal の特徴やできること、できないことなどをご紹介しました。これらを踏まえると、PlayStation Portal は次のような人に向けた周辺機器だと言えます。

  • 家の好きな場所で好きな姿勢でゲームしたい
  • テレビの取り合いから解放されたい
  • 家族にゲーム画面を見られたくない(見せたくない)
  • 現状のリモプに遊びにくさを感じてる

今までも、スマホや PC からもリモートプレイはできました。ただ、立ち上げが面倒だったり、コントローラーの接続が煩わしいと感じることがありました。プレイしてからも、「画面が小さくて文字が見にくい」「スタンドに置いてプレイするため姿勢が固定される」といった遊びにくさに不満を感じることが多々ありました。

これらの不満をすべて解消するのが、PlayStation Portal です。ホームネットワークのような安定した通信環境さえあれば、携帯ゲーム機と引けを取らないくらいに快適にプレイできるでしょう。「家の中の好きな場所で、好きな姿勢でゲームをしたい」と考えているなら、ぜひ PlayStation Portal を購入してみてください。

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