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PULSE Elite の音質は良い?装着感は悪い?実機を正直レビュー

PULSE Elite とPS5

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PULSE Elite は、「プレーナーマグネティックドライバー」「PlayStation Link」「ノイズリダクション」など、PS5 や PS Portal を快適に遊ぶための最新技術が詰め込まれたワイヤレスヘッドセット。これだけの性能を備えながら、2 万円を切るという信じ難いコストパフォーマンスを実現しています。

そうは言っても、実際の音質や遅延、マイク性能は使ってみないと分からないですし、決して安い買い物ではないので、なかなか購入に踏み切れない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、実際に PULSE Elite をゲームプレイや音楽鑑賞で使ってみての率直な感想をご紹介しています。良いところばかりでなく、悪い面も正直にお伝えしているので、購入しようか迷っている方はぜひご一読ください。

PS5 や音楽鑑賞で 3週間 しっかり使ってからの本音レビューです。
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「接続」に関するレビュー

PULSE Elite と他のデバイスの接続のしやすさや、遅延に関してのレビューを紹介します。

接続手段が多く汎用性が高い

PULSE EliteとPS5

PS5 と PS Link 接続

PULSE Eliteとスマホ

スマホと Bluetooth 接続

PULSE EliteとPC

パソコンと有線接続

PULSE Elite は、Bluetooth と PlayStation Link の 2 つの無線接続に加えて、音声ケーブルをつかっての有線接続もできます。3 つの接続方法を備えているので、状況に応じて使い分けができるのは非常に便利だと感じます。

たとえば、スマホで音楽鑑賞をするときは Bluetooth で、PS5 でゲームをするときは遅延が少ない PS Link で、接続の途切れが許されないようなシーンは有線で、といったように使い分けができます。対応デバイスも幅広いので、さまざまなシーンで活躍するヘッドセットです。

無線接続が分かりにくい

PULSE EliteのPS Link ボタンを押す

Bluetooth や PS Link の接続方法は、慣れるまではわかりにくいです。

無線接続するには PS Link ボタンを押すのですが、このボタンは電源 ON / OFF の切り替えも出来てしまうため、「ペアリングするつもりが電源を切ってしまった」といった事態が多発します。電源を切るつもりが、誤って周辺のデバイスにペアリングしてしまうこともあります。電源ボタンとペアリングボタン( PS Link ボタン)は別にして欲しかったです。

PULSE Elite のステータスランプ

また、電源を入れたりペアリングした際、ステータスバーの点滅やヘッドセットから鳴る音で「何かが起きたこと」を知らせてくれますが、実際に何が起こったのかイマイチわかりません。この点も改善の余地ありです。

PULSE Elite のイラストが描かれた蓋

同梱されている説明書に関しても不満です。ペアリングに関しての説明書はイラスト主体の簡易的なものとなっているので、具体的な手順が分かりにくかったです。

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遅延なしでストレスフリー

PULSE Elite とiPhoneをPS Linkで接続してアプリで遊ぶ

PS Link 接続時は、遅延をほぼ感じさせません。

iPhone に PS Link USB アダプターを挿し、音楽演奏アプリ「GarageBand」でドラムやピアノの楽器演奏を試してみたところ、Bluetooth では楽器をタップしてワンテンポ遅れて音が聞こえてくるのに対し、PS Link はタップした瞬間に音が鳴ります。

実際にはわずかに誤差があるのだと思われますが、人間の脳では気が付かないレベルの遅延なので違和感はありません。一瞬の遅延が影響するようなシビアなゲーム(音ゲーとか格ゲーとか)も問題なくプレイできます。

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「装着感」に関するレビュー

PULSE Elite の付け心地に関してのレビューを紹介します。

側圧が強くて耳が痛くなる

PULSE Elite を開いた様子

ヘッドバンドの長さが短いためか、装着時の側圧(左右からの圧迫)は強めに感じました。

頭囲 60cm の筆者だと、装着した直後はフィット感こそあったものの、30 分ほどすると耳まわりに痛みを覚えました。好きな長さに調整するアジャスターが付いていないので、頭が大きかったりカタチがフィットしないと、側圧で耳が痛くなったり、頭頂部にヘッドバンドストラップが乗っかる感覚が不快に感じるかもしれません。

装着感に関しての良いレビューも見聞きしますが、頭の大きさやカタチは人それぞれなので、ネットの評判を過信せず、自身で実機を装着して確かめることが大切だと思います。

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イヤーパッドはやわらか

PULSE Elite のイヤーパッド

耳を丸ごと覆う大きめのイヤーパッドは、クッションが肉厚でふっくらしています。実測したところ、厚みは約 3.5 cm ありました。

ヘッドバンド自体は側圧が強めですが、このやわらかなイヤーパッドのおかげで、耳への負担はだいぶ軽減されています。

PULSE Elite のイヤーパッド

形状はやや楕円形。サイズは実測で縦 6 cm、横 5 cm ほど。平均的な耳の大きさであれば、すっぽりと収まります。ただし、ヘッドバンドの長さが短いため、頭が大きいと収まり切らずに耳がつぶれたり、イヤーパッドに耳たぶを持ち上げられる感じが気になってしまうかもしれません。

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合皮で耳が蒸れるのが不快

長時間 装着して気になったのは、側圧の強さだけではありません。耳が蒸れる感覚も気になりました。耳全体を覆うイヤーパッドは吸湿性の低い合皮なので、長時間 着けているとパッドの中に熱や湿気がこもり、ジメジメします。涼しい季節ならさほど問題ではありませんが、夏場だと蒸れて不快感を覚えるかもしれません。

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「音質」に関するレビュー

多くの人が関心を寄せる、PULSE Elite の音質やサウンドまわりの特徴をレビューします。

解像度の高い音質

PULSE Elite とPS PortalをPS Linkで接続してAPEXをプレイ

PULSE Elite には、ゲーム向けにチューニングされた「プレーナーマグネティックドライバー」が搭載されています。このドライバーは、音を発生させる振動版を均一に動かすため、歪みが少なくクリアな音が鳴らせるとされています。

実際に音楽を聴いてみると、音の「解像度」が非常に高いことがわかります。小さな音の粒が密集し、それらの存在をすべて感じ取れるような、繊細でクリアな音に聴こえます。特に高音域が強調されているので、ドラムのハイハットを叩く「チッチッチッチッ」という音が 1 音 1 音 くっきりと聴こえ、とても心地が良いです。

ただ、音の解像度が高すぎるがゆえに、人によっては「聴き疲れ」してしまうこともあるかもしれません。音楽を聴いていると、音が鮮明 過ぎて情報過多になってしまい、その処理で疲弊することがあります。ゆったりと音楽鑑賞するのには向かないかもしれません。

一方で、FPS などのゲームでは足音や銃声などの小さい音を聞き逃すことがなくなるので、かなり戦いやすいように思えました。定位感(音が聞こえる方向の把握)にも優れており、「前後左右」といった平面的な聞き分けだけでなく、聞き分けが難しい「上下(高さ)」までしっかり判別ができ、敵の位置情報を正確に把握できました。

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低音はやや物足りない

PULSE Elite とiPhoneをPS Linkで接続して音楽を聴く

音域のバランスには、かなりの偏りがあります。低音域はかなり細く、中音域から高音域が強調されている感じがあります。音楽を聴くと、ベースやバスドラムといった低音が控えめで、ギターやシンバルなどがハッキリと聞こえてきます。

一言で表現すると、「軽くて乾いた鋭い音」です。煌びやかでキレイに聴こえる一方、音量を上げるとシャリシャリした刺さるような印象を受けるかもしれません。低音も控えめなので、重厚感に物足りなさを感じることもあるでしょう。

ただ、音質は PS5 を用いたイコライザー調整 で、ある程度は改善されます。筆者の場合、低音・中低音を思いっきり上げ、中高域・高域を少し下げると、好みの音質に仕上がりました。こういったバランス調整ができるので、音域の偏りに関しては特に問題がないように思います。

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ノイキャン非搭載は残念

残念ながら、周囲の雑音をカットして、ヘッドホンから鳴る音を聞こえやすくする「ノイズキャンセリング」は搭載されていません。

大きめのイヤーパッドが耳全体をしっかりと密閉してくれているものの、ノイズキャンセリングがないので、音量小さめだと外部の音が気になります。たとえば、家の中だと掃除機をかける音、近所だと工事や子どもの遊ぶ声が普通に聞こえてきます。

音量を上げれば外のノイズも聞こえなくなりますが、うるさくなるだけなので、小さめの音量でも外の音が聞こえないよう、ノイキャンは搭載して欲しかったです。

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「マイク」に関するレビュー

ボイスチャットをする人がチェックしたい、PULSE Elite のマイク性能に関するレビューをご紹介します。

格納式マイクが使いやすい

PULSE Elite のマイク

マイクは格納式になっており、使うときにだけ引き出すことが可能。引き出すと 8cm ほど伸び、口元に届きます。口とマイクの距離が近くなるため、マイク感度 低めで大きな声を出さなくても、きちんと音を拾ってくれます。

PULSE Elite のマイク

アーム部分は角度を自由に変えられるので、口との距離を微調整できるのもポイント。非常に使い勝手が良いです。

PULSE Elite のマイク

マイクを使わないときはハウジング部分に収納しておけるので、ヘッドセットとしてもスマートに活用できます。

クリアで聞き取りやすい音質

PULSE Elite のミュートボタン

マイクの音質は、思ったよりも良好でした。

PULSE 3D や PULSE Explore 、DualSense の内臓マイクだと、声が遠く かつ こもった音声で聞き取りにくかったのに対し、PULSE Elite は鮮明でプレイヤーの音声が聞き取りやすいです。

周囲の雑音をカットする強力なノイズリダクションの影響からか、若干 音質がつぶれたように聞こえることがありますが、フレンドとボイスチャットを楽しむには申し分ない音質です。

生活音をしっかり遮断する

PULSE Elite のマイクの近くでお菓子の袋を開ける

マイクの近くでお菓子の袋をビリビリ破いても、飴玉をかみ砕いても、そういった音はすべてノイズと判断され、キレイにカットされています。

ただし、荒い息遣いや鼻をかむ音のフィルターは苦手なようなので、こういった場面ではミュートボタンを押して消音にする必要があります。また、近くにいる第三者の音はノイズと判断されないようなので、家族の突然の呼びかけには注意が必要です。

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「充電」に関するレビュー

PULSE Elite の充電やバッテリー持ちに関するレビューをご紹介します。

充電フックが快適

充電フックで充電中のPULSE Elite

PULSE Elite は、USB ケーブルをヘッドセット端子に挿して充電するほか、充電フックに引っかけることでも充電ができます。

壁面に取り付けた充電フックにPULSE Elite を引っかける

壁面に取り付けた充電フックにPULSE Elite を引っかける

ヘッドセットは大きくて置き場所に困ることが多いので、引っかけるだけで充電ができ、同時に収納もできるのは非常に助かります。

ただし、充電フックを取り付ける際に必要なネジが付属されていないのは不親切に思いました。「市販のネジを用意しろ」とのことですが、大きさが分からずネジ探しに苦労するので、せめて推奨サイズくらいは説明書に記載して欲しかったです。

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バッテリー持ちが最強

バッテリー持ちは、公称で最大 30 時間。実際はそれよりも短くなりますが、充電せずに 3 日 使ってもまだ余裕があるくらいでした。こまめに充電しておけば、1 日のうちでバッテリー切れになることはまずあり得ません。

万が一バッテリーがなくなっても、USB ケーブルで充電しながらの使用ができますし、たった 10 分の充電で 2 時間も動くので、充電待ちでイライラすることがありません。バッテリー性能に関しては十分過ぎるくらいで、何一つ不満はありません。

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総評

PULSE Elite

この記事では、PULSE Elite を PS5 のゲームプレイやスマホの音楽鑑賞などで使ってみての正直な感想をご紹介しました。

悪かったところは以下の通り。

  • 低音が物足りない
  • ノイキャン非搭載
  • 無線接続が分かりにくい
  • 側圧が強くて耳が痛くなる
  • 合皮で耳が蒸れて不快になる

良かったところは以下の通り。

  • 解像度の高い音質
  • マイクの音質がクリア
  • バッテリー持ちが良い
  • イヤーパッドがやわらか
  • 格納式マイクが使いやすい
  • 接続手段が多く汎用性が高い
  • 音の遅延なしでストレスフリー
  • 収納もできる充電フックが快適
  • マイクは生活音をしっかり遮断する

音質やマイク性能の良さ、バッテリー持ちの長さ、さまざまなデバイスで使える汎用性の高さなど、総合的な使い勝手に関しては高水準だと感じました。機能や性能のわりに価格がリーズナブルなので、装着感さえ気にならなければ、文句なしのワイヤレスヘッドセットです。

-PULSE