任天堂は、有機ELを搭載した新型Nintendo Switchを2021年10月8日に発売しました。
これに伴い、任天堂の公式サイトには、3種類のSwitch(有機ELモデル・従来モデル・Switch Lite)の機能・特長を比較するページが公開されています。
任天堂 公式サイト:機能・特長を比較する|Nintendo Switch
ただ、このページを見ただけでは、有機ELモデルは従来モデルと何が違うのか、何が変わっていないのか?が分かりにくいんですよね。
そこでこの記事では、有機ELモデルのSwitchは、従来モデルと比較して何が違うのかについて掘り下げてみたいと思います。有機ELモデルが気になっている方はぜひご参考に。
▲ 有機ELモデルと従来モデルの違いは動画でも解説してます。
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Switch有機ELモデルの特徴
商品名 | Nintendo Switch(有機ELモデル) |
画面 | 7.0インチ(有機ELディスプレイ) |
サイズ | 縦102mm×横242mm×厚さ13.9mm |
重さ | 約420g |
本体保存メモリー | 64GB |
カラー | ホワイト ネオンブルー・レッド |
希望小売価格 | 37,980円(税込) |
発売日 | 2021年10月8日 |
予約開始 | 2021年9月24日 |
2021年10月8日に発売されたSwitch有機ELモデルの最大の特徴は、画面が大きくなり、色鮮やかになったこと。
画面の縁はスリムになり、ディスプレイが7.0インチと大きくなりました。また、有機ELディスプレイを搭載したことにより、鮮やかな発色が可能となりました。
さらに、本体メモリーが64GBに増強され、標準で有線LAN接続が可能(ドックに端子を搭載)になりました。
公式サイト:Nintendo Switch(有機ELモデル)
有機ELモデルと従来モデルの違い10点
Switch有機ELモデルと従来モデル、それぞれのスペックを表にまとめて比較してみました。
モデル | ![]() 有機ELモデル | ![]() 従来モデル |
画面の大きさ | 7.0インチ | 6.2インチ |
ディスプレイ | 有機ELディスプレイ | 液晶ディスプレイ |
サイズ | 縦102mm 横242mm 厚さ13.9mm | 縦102mm 横239mm 厚さ13.9mm |
重さ | 約420g | 約398g |
有線LAN端子 | あり | なし |
本体保存メモリー | 64GB | 32GB |
背面スタンド | フリーストップ式 ワイドスタンド | 固定式スタンド |
スピーカー (携帯・テーブルモード) | ◎ | 〇 |
カラー | ホワイト ネオンブルー・レッド | ネオンブルー・レッド グレー |
価格 | 37,980円(税込) | 32,978円(税込) |
それぞれ、違いを詳しく見ていきましょう。
画面が大きくなった
- Nintendo Switch 有機ELモデル:7.0インチ
- Nintendo Switch:6.2インチ
有機ELモデルは、従来モデルとほとんど変わらない本体サイズですが、画面の縁を細くすることで0.8インチ大きくなりました。携帯モード/テーブルモードで遊ぶときに、より迫力あるディスプレイでゲーム体験ができます。
ちなみに、Nintendo Switch Liteは5.5インチです。
「0.8インチ」と聞いてもあまりピンときませんが、実物で見比べてみるとかなり大きく感じます。
なお、画面のサイズが違うため、従来モデル用の保護フィルムは有機ELモデルには貼れません。
関連記事:Switch有機ELモデルに旧型の100均保護フィルムは貼れる?
有機ELディスプレイで色鮮やかに
- Nintendo Switch 有機ELモデル:有機ELディスプレイ
- Nintendo Switch:液晶ディスプレイ
有機ELディスプレイとは
有機ELディスプレイとは、ピクセル1つ1つが自ら発光する有機EL素子で構成されたディスプレイのこと。ピクセルの発光をオフにすることで深い黒色を表現でき、締まりのある黒とコントラストの高い鮮やかな映像が表現できます。
液晶ディスプレイは、バックライトの光を利用し、カラーフィルターを通して色を表示しています。コントラストは低く、見る角度によっては色の見え方も変わってしまいます。
有機ELモデルと従来モデルのディスプレイを見比べたYoutubeなども公開されていますが、画面越しではその差が分かりにくいかと思います。これは実際に見てみると、はじめて「クッキリ映ってる」「キレイに見える」と分かります。
テレビモードの画質は上がる?
なお、これはSwitch本体のディスプレイが有機ELになっただけで、テレビなどのモニターに出力する場合、映像の見え方に変化はありません。テレビモードでは、従来モデルのSwitchとまったく同じ画質になります。
サイズが少し大きくなった
- Nintendo Switch 有機ELモデル:縦102mm×横242mm×厚さ13.9mm
- Nintendo Switch:縦102mm×横239mm×厚さ13.9mm
本体サイズは、有機ELモデルの横幅が3mmだけ長くなっています。タテと厚みは変わりません。
実機を比べてみても、ほとんど大きさの差は感じません。
ですので、基本的に従来モデルのSwitch用ケースは有機ELモデルにも使えます。
関連記事:ダイソーの旧型Switchケースに有機ELモデルは入るのか?
なお、有機ELモデルのドックサイズは、従来モデルと比べて横幅が2mm長くなり、厚みが3.3mm薄くなっています。
少し重くなった
- Nintendo Switch 有機ELモデル:約420g
- Nintendo Switch:約398g
有機ELモデルは22gだけ重くなっています。Switch本体の重さなので、携帯モードで遊ぶときに影響があります。
※公式の発表と、実際に測った重さは異なるようです。
実機を持ってみると、かなりずっしりと感じました。Switch Liteと比べるとかなり重く感じます。
有線LAN端子が搭載
- Nintendo Switch 有機ELモデル:有線LAN端子を標準搭載
- Nintendo Switch:有線LAN端子が非搭載
有機ELモデルのNintendo Switchドックは、有線LAN端子が標準搭載され、LANケーブルでの接続が可能になりました。
有線LANとは、ルーターとSwitchドックの間をLANケーブルで繋げ、インターネットに接続する方式を指します。有線LANで接続することでインターネット通信が安定し、より快適なオンラインプレイがテレビモードで楽しめます(LANケーブルは別売り)。
従来モデルのSwitchでは、ケーブル接続ではなく、無線LAN(Wi-Fi)接続でした。有線接続するには、別売の「USB有線LANアダプター(ライセンス品で3,000円ほど)」が必要でした。有機ELモデルはこれが不要になります。
関連記事:Switch有機ELモデルを有線LANでインターネット接続する方法
本体保存メモリーが2倍に
- Nintendo Switch 有機ELモデル:64GB
- Nintendo Switch:32GB
有機ELモデルの本体保存メモリーは、従来モデルの2倍に増強されました。
本体メモリーは、ダウンロード版ソフトのゲームデータ、セーブデータ、写真データなどで使用します。メモリーが少なくなったら、不要なデータを整理・削除するか、microSDカードで保存容量の拡張をしなければなりません。
64GBになったことで少し余裕ができそうです。
関連記事:SAMSUNGのmicroSDカードでSwitchの容量を増やしてみた
背面スタンドがワイドに
- Nintendo Switch 有機ELモデル:フリーストップ式ワイドスタンド
- Nintendo Switch:固定式スタンド
従来モデルのSwitchにも背面にスタンドが付いていて、テーブルモードで遊ぶときに活躍しました。ただ、従来モデルの背面スタンドは角度調整ができず、さらにスタンド自体が細いため安定しませんでした(ほぼ役立たず)。
有機ELモデルは、本体全体をしっかり支えるワイドなスタンドを採用。角度調整も自由にできます。
関連記事:100均の充電しながら使えるSwitchスタンドが超快適!
新スピーカーでサウンドがクリアに
- Nintendo Switch 有機ELモデル:密閉型スピーカー
- Nintendo Switch:開放型スピーカー
有機ELモデルには、設計上の制約から、従来モデルで使用されている開放型スピーカーではなく、密閉型スピーカーが採用されています。
密閉型スピーカーは、スピーカーの背面側を密閉させることで、前面と背面から出る音の衝突を防ぐことができます。結果的に、音質や音圧を上げられ、よりクリアな音が出せます。
これは実際に聞き比べてみるとよくわかりますが、有機ELモデルの方がクッキリした音質になっている印象です。
ホワイトカラーが登場
- Nintendo Switch 有機ELモデル:ホワイト/ネオンブルー・レッド
- Nintendo Switch:ネオンブルー・レッド/グレー
ネオンブルー・レッドは有機ELモデルにも登場。そして新たにドックとJoy-Conが白色になった「ホワイト」が登場しました。なお、従来モデルにあったグレーはありません。
価格は5,000円高い
- Nintendo Switch 有機ELモデル:37,980円(税込)
- Nintendo Switch:32,978円(税込)
有機ELモデルは、有機ELディスプレイの採用や本体保存メモリーの増強、有線LAN端子の搭載など、さまざまなスペックが向上したことにより、価格は税込5,002円アップしています。
有機ELモデルと従来モデルの違いは以上の10点です。
従来モデルと変わらない点
ここまで、有機ELモデルと従来モデルの違いについてご紹介してきました。
もちろん、変わらない点もいくつかあります。
- プレイモード:TVモード/テーブルモード/携帯モードの3つのプレイモードで遊べる
- テレビ表示:Nintendo Switchドックでテレビ表示できる
- 遊べるソフト:全ソフト共通で遊べる
- Joy-Conの仕様:デザイン・機能に変更なし
- バッテリー持続時間:有機ELモデルも約4.5-9.0時間
- HD振動:有機ELモデルもJoy-Conに内蔵
- モーションIRカメラ:有機ELモデルもJoy-Conに内蔵
- CPU/GPU:同じCPU/GPU(NVIDIA社製 カスタマイズされたTegraプロセッサー)
- 解像度:1280 x720
有機ELモデルは本体サイズが少し大きくなったため、一部のNintendo Laboシリーズで、ゲーム体験に違いが生じるようです。それ以外のゲームソフトは共通で遊べます。
買ったときに入っている付属品(ケーブル類など)も、従来モデルとすべて同じものでした。
関連記事:Switch有機ELモデルの同梱品は?従来モデルとの違いも解説
残念!有機ELモデルに搭載されなかった機能
個人的には、有機ELモデルに
- Joy-Conドリフト問題の改善
- 4K解像度に対応
- CPU/GPUの向上
などの機能搭載やパフォーマンス向上を期待していました。
Joy-Conドリフト問題(スティック部分が勝手に動く)については特に言及されていなかったので、もしかしたら、またすぐに壊れるかもしれませんね。
期待以下?有機ELモデルは"買い"なのか
正直、CPU/GPUの向上くらいはしてほしかったです。
とはいえ、「有機ELディスプレイの採用」や「画面サイズが大きくなった」こと、「スピーカーの質向上」などを考えると、携帯モードで遊ぶ人にとっては嬉しいのではないでしょうか。
また、スプラトゥーンといったゲームでオンラインプレイを頻繁に遊ぶ人なら、「有線LAN端子が標準搭載」されているのは助かるかと思います。これで、後付けのUSB LANアダプターが不要になり、回線トラブルが避けられます。
つまり、Switch有機ELモデルは次のような人におすすめだと言えます。
- Switch/Switch Liteを持っていない人
- 携帯モードでSwitchをプレイする
- テレビモードはオンラインプレイ中心
これに当てはまらないなら、わざわざ高価な有機ELモデルを買う意味がありません。SwitchもしくはSwitch Liteの方が安価なのでおすすめです。
3モデルを持っている筆者は、携帯モードでよく遊ぶため、有機ELモデルは"買い"だと思います。
まとめ
有機ELモデルのSwitchは、従来モデルと比較して以下の10点が異なります。
- 画面サイズが0.8インチ大きい
- 有機ELディスプレイで色鮮やかに
- 本体の横幅が3mm長い
- 本体が22g重い
- 有線LAN端子が搭載
- 本体保存メモリーが2倍
- 背面スタンドがワイドになり、角度調整も自由
- 新スピーカーでサウンドがクリア
- ホワイトカラーが登場
- 価格が5,002円高い
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