後ろから迫って来るネコから逃げながら、道中のチーズを争奪する「ねことねずみの大レース」。かわいらしい木製のコマが印象的ですが、状況を見ながらネズミのコマを動かさなくてはならないため、しっかりと考えさせられる本格的なスゴロクゲームです。
この記事では、「ねことねずみの大レース」とは どんなボードゲームなのか深掘りするとともに、実際に我が子(4 歳の年少さん)と一緒に遊んでみての感想をご紹介していきます。「ねことねずみの大レース」の遊び方を知りたい人、幼児と遊べるボードゲームを探している方はぜひご参考にしてください。
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ねことねずみの大レースとは
商品名 | ねことねずみの大レース |
対象年齢 | 4歳~ |
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 20~30分 |
難易度 | ★★☆(普通) |
ブランド | ペガサス |
「ねことねずみの大レース」とはどんなボードゲームなのかを説明します。
ネコから逃げつつチーズを争奪
自分の色のネズミを動かし、ほかのプレイヤーより多くのチーズを獲得することを目的としたスゴロクゲーム。
プレイヤーはサイコロを振り、出た目の数だけ進みます。スタート地点から遠く離れるほどチーズが大きくなりますが、後ろからはネコが追ってきます。ネコに追いつかれたら、ネズミは食べられてしまいます。ネコから逃げながら、よりたくさんのチーズを獲得した人が勝ちです。
4歳から遊べるスゴロクゲーム
対象年齢は 4 歳から。
ただし、どのネズミを動かすか、先に進むか道中のチーズを獲得するか、といった選択肢が多く、状況を踏まえて判断する力が問われるので、4 歳児でも難しいと感じることがあります。ボードゲームに慣れていない子は、「パカパカお馬」など、対象年齢や難易度の低いボードゲームからはじめると良いでしょう。
また、就学前の子だと、ネズミがネコに食べられてしまうことにショックを受けてしまうことがあります。小さい子どもと遊ぶ場合、「ネコから逃げてどこかに行っちゃった」といった表現に変える工夫が必要です。
中身(コンポーネント)
「ねことねずみの大レース」は、次のようなコンポーネント(コマやタイルなどの総称)が同梱されています。
- ゲームボード:1 枚
- 説明書:1 枚
- チーズのコマ:20 個
- ネズミのコマ:(赤・青・黄・緑)各 5 個
- ネコのコマ:1 個
- サイコロ:1 個
日本語版を買えば、説明書も日本語対応しています。ゲームの準備やルールも日本語で書かれています。もし、日本語版が手に入らなかった場合は、この記事で説明している遊び方をご参考にしてください。
遊び方のルール
「ねことねずみの大レース」を遊ぶための準備と、基本的なルールをご紹介します。
遊ぶ準備
ねことねずみの大レースで遊ぶ前に、コマの配置などを準備していきます。
まず、折りたたんであるゲームボードを広げ、テーブルの中央に置きます。
4 色の中から好きな色のネズミのコマを選び、スタート地点(中央)に置きます。ネズミのコマは 5 個あり、遊ぶ人数によって使用するコマ数が変わります。2 人で遊ぶときは 5 個、3~4 人で遊ぶときは 4 個になります。
ネコのコマを配置します。ネコは、遊ぶ人数によってスタート地点が変わります。マスには、ネコのマークに「2」「3」「4」と書かれているので、対応するマスに配置しましょう。たとえば、3人であそぶなら「3」と書かれたマスがネコのスタート地点です。
ゲームボードの絵柄にあわせて、チーズの欠片を配置します。スタート地点から近い部屋から順に、「1個」「2個」「3個」「4個」と時計まわりで配置します。ぐるっと一周して入れる最後の部屋には、一番 大きな「6個」のチーズを配置します。
ねことねずみの大レースで遊ぶ準備は以上です。
基本ルール
1 人ずつ順番にサイコロを振ります。自分の番になったらサイコロを振ります。
数字の目が出たら、自分のネズミの中から好きな 1 匹を選び、出た目の数だけコマを時計回りに進めます。サイコロを振って行動したら、次の人に順番が移ります。
ちなみに、1 つのマスに止まれるネズミの数は最大で 4 つまでとなっています。制限オーバーの場合は、その手前で止まらなくてはなりません。
もし、サイコロを振って、「1・ネコ」の面が出たら、自分のネズミの中から好きな 1 匹を選び、1 マスだけコマを時計回りに進めます。
そのあと、ネコのコマを時計回りに 1 マスだけ進めます。
自分の番が 2 回まわってきたら、サイコロを振って、すでに部屋(スタート地点)から出たネズミを動かすか、まだ部屋にいるネズミを外に出すかを決められます。
ずっと部屋(スタート地点)に残っていると、ネコがネズミの部屋の出入り口に到達したとき、部屋に残っているネズミはすべて食べられてしまうので温存はできません。
コマを進めていると、道中にチーズの欠片の部屋があります。入り口は、矢印の書いてある 2 ヵ所です。ここで部屋に入ると、チーズを獲得でき、ネコから食べられることもなくなります。ただし、そこからネズミは出られなくなります(コマが使えなくなる)。ネコに食べられることを回避できますが、より大きなチーズを獲得できなくなるので、先に進むか、安全にチーズを獲得するか悩みどころです。
ネズミは、ネコが同じマスに止まったときか、追い越されたときに食べられてしまいます。進むのが遅いネズミは、後ろから迫ってくるネコに注意しながらコマを進める必要があるのです。
また、進むのが早いネズミも注意が必要で、ネズミがネコを追い越し、またネコがネズミを追い越すと、そのネズミは食べられてしまいます。早く進み過ぎるのも注意が必要、ということです。
ネコは、1 週目は 1 マスずつ進みますが、2 週目あたりから進むスピードが一気に速くなります。ゲームボードのマスをよく見ると、途中からネコのマークが 2 マスごとに描かれています。ここから、サイコロでネコの面が出たら、1 マス飛ばして進みます。
上記のルールに沿ってサイコロを振り、マス上にすべてのネズミがいなくなったら、ゲーム終了です。
ちなみに、途中で自分のネズミをすべて動かすことができなくなったプレイヤーがいても、そのプレイヤーは自分の番が回ってきたらサイコロを振ります。サイコロで数字の面が出たら何も起きませんが、ネコの面が出たら、ネコのコマを進めてください。
最終的に、チーズの数を数えて、一番 得点の多い人が勝ちとなります。
簡単ルール
サイコロには、ネコが進める面が 2 つあります。2 面あるので、3 分の 1 の確率でネコが進むことになります。ネコが迫ってくるペースはかなり早く、うかうかしていると追いつかれてしまいます。
小さい子どもだと、「すべてのコマの進行状況を踏まえつつ、どうコマを進めればネコに追いつかれないか」といった判断が難しいため、基本ルールで遊んでいるとすぐにネコに追いつかれてしまい、それによって泣き出したりします。
こういった場合は、サイコロのネコの面を 1 つ潰して、「その面が出たらもう 1 回 振り直す」という簡単ルールにしてみると良いでしょう。ネコが進むペースが圧倒的に遅くなり、ゲームバランスがやや崩壊してしまいますが、これなら小さい子でも楽しく遊べます。慣れてきたら、基本ルールに戻して遊ぶと良いでしょう。
親子で遊んだ感想
4 歳(年少)の息子と親子で「ねことねずみの大レース」を遊んだ感想をご紹介します。
かわいいコマに癒される
ネズミの部屋がかわいらしいタッチで描かれたゲームボードと、ペロンと舌を出した大きめサイズな木製のネコ、つぶらな瞳とちょろっと出たシッポが愛らしいネズミなど、見ているだけで楽しい気分になれるコンポーネントが魅力的だと思いました。
ネズミの動きに頭をつかう
「ねことねずみの大レース」は、対象年齢が 4 歳ということで、3 歳までのボードゲームよりも難易度が上がったように思います。たとえば、「パカパカお馬」という 3 歳から遊べるボードゲームは、自分の動かすコマが 1 つだけでシンプルでしたが、「ねことねずみの大レース」では 4~5 つに増えます。
進めるコマの数が多いため、状況を踏まえて判断する力が問われます。たとえば、1 つのコマだけどんどん進めていると、遠くにある大きなチーズはゲットできますが、残りのコマが後ろから迫ってくるネコに食べられてしまいます。コマ同士の進み具合を見つつ、出た目を見て、どのコマを、どうやって進めればネコに追いつかれないかを考えさせられます。
コマの進め方の選択肢が多いため、正直、4 歳児の判断能力だけではまともに遊べません。ですので、親のアドバイスが必要かと思いました。たとえば、「部屋(スタート地点)に残ってると、ネコに追いつかれちゃうよ」「この子は、この部屋のチーズを取る?それとも、先に進む?」といった助言をすることで、4 歳児でも楽しく遊べるようになります。
ネズミが食べられるときは表現に注意
ネズミがネコと同じマスに止まるか、追い越されると、ネズミはネコに食べられてしまいます。このときの表現には注意が必要で、うちの子(4 歳の男の子)に「食べられちゃった!」とストレートに伝えたところ、ショックで泣き出してしまいました。
こうなると親も子も「ねことねずみの大レース」で遊びたくなくなるので、はじめのうちは「どこかに逃げちゃった!」などやわらかい表現に変え、ゲームボード外にネズミのコマをサッと移動させると良いでしょう。
まとめ
「ねことねずみの大レース」は、ネコに迫られつつ道中のチーズを集めるスゴロク式のボードゲームです。
順番にサイコロを振って、状況に応じてどのコマを動かすかを選択するため、状況判断能力が鍛えられます。また、リスクを冒してでも大きなチーズを狙うか、確実に小さなチーズをゲットしておくか、といったリスクを踏まえた戦略も考えさせられます。
大人もしっかり楽しめるボードゲームですので、ぜひお子さんと一緒に遊んでみてくださいね。