Switch に Bluetooth イヤホンを接続してゲームをすると、音の遅延が気になりませんか?映像と音声がリンクしていないと気持ち悪い感覚になりますよね。
今回は、そんな悩みを解決する 2 つの方法をご紹介します。ワイヤレスイヤホンで快適にゲームをしたい方は、ぜひご参考にしてください。
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PS5に手持ちのワイヤレスイヤホンを低遅延で接続する方法
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Bluetooth 接続で遅延が発生する原因
Switch に Bluetooth イヤホンを普通に接続すると、大きな遅延が発生します。その原因は、Switch に搭載されている「コーデック」です。
コーデックとは「音声圧縮変換方式」のこと。音声データを圧縮したり、復元したりする技術です。コーデックにもさまざまな種類があり、それぞれ音質や遅延の度合いが異なります。
代表的なコーデックを遅延が少ない順に並べると次の通り。
(遅延が少ない)aptX LL < aptX Adaptive < aptX < aptX HD < SBC(遅延が多い)
※現在、「aptX LL」対応のオーディオは少なくなっています
Switch に搭載されているコーデックは「SBC」。ほぼすべての Bluetooth オーディオに接続できる反面、遅延が大きいといったデメリットがあります。
そこでこの記事では、より遅延の少ないコーデックで接続する方法を 2 通り紹介していきます。
低遅延で接続する方法1:Bluetooth トランスミッターを使う
先ほど説明した通り、Switch には Bluetooth が搭載されていますが、対応しているコーデックは遅延の大きいSBCです。SwitchとBluetoothイヤホンを直接接続してしまうと、大きな遅延が発生してしまうのです。
そこで Bluetoothトランスミッターの出番。
イヤホンを Switch ではなくトランスミッターに接続することで、aptX Adaptive などの低遅延のコーデックが使えるようになります。
Bluetoothトランスミッターにもいろいろありますが、選ぶときのポイントは2つ。
1つは、トランスミッターに搭載されているコーデックです。
コーデックは、送信側と受信側の双方が同じコーデックを搭載しているときのみ、そのコーデックでの通信が可能になる、という特性を持ちます。
たとえば、低遅延コーデックである「aptX Adaptive 」で接続したいなら、イヤホンとトランスミッターの両方が「aptX Adaptive」を搭載していなければなりません。どちらかが対応していないと、遅延が大きい「SBC」での接続となり、トランスミッターを買う意味がなくなります。
ですので、まずは今使っているイヤホンのコーデックを調べてみてください。低遅延コーデックが搭載されているなら、それに対応するトランスミッターを用意しましょう。もし低遅延コーデックが搭載されていないなら、次に紹介する方法(低遅延で接続する方法2)を参考にしてください。
トランスミッターを選ぶときのもう1つのポイントは、「USB コネクタの形状」です。
大きく分けて「USB-C」と「USB-A」の 2 種類があります。
「USB-C」のトランスミッターは、携帯モード・テーブルモードの Switch に接続ができます。
「USB-A」のトランスミッターはSwitchドックに接続できるので、テレビモードのときに使えます。どのプレイモードで Bluetooth イヤホンを使いたいのかを考えて選んでみてください。
ちなみに、私が愛用しているのは「BT-W5」というトランスミッターです。遅延が少ない「aptX Adaptive」に対応しています。コネクタは USB-C なので携帯モードのときに使えます。
使い方は簡単。まず、携帯モードの Switch の USB ポートに BT-W5 を挿します。
Switch がトランスミッターを認識すると、画面左上に USB オーディオのマークが表示されます。
次に、BT-W5 の Bluetooth ボタンを 2 秒間 長押し。ランプが青色に点滅すれば、ペアリングモードになります。
この状態で、Bluetooth イヤホンのペアリングモードを実行します。BT-W5 のランプが点滅から点灯に変われば接続が完了。
一度 接続ができれば、次回以降は自動的にペアリングされます。
テレビモードで使いたいときは、USB-A のトランスミッターを使ってください。たとえば、「UGREEN」というメーカーのトランスミッターは USB-A なので Switch ドックに接続できます。遅延が少ないaptX Adaptiveにも対応していますよ。
低遅延で接続する方法2:ドングル付きワイヤレスイヤホンを使う
ドングル付きワイヤレスイヤホンとは、専用の送受信機が付属されているイヤホンのこと。
イヤホンとドングルには独自のコーデックが搭載されていて、ドングルをデバイスに取り付けることで超低遅延で接続ができるようになります。
仕組みは先ほどの Bluetooth トランスミッターと同じですが、付属のドングルは基本的にそのイヤホンでしか使えない、という制限があるのが欠点です。一方で、コーデックの相性を考えなくても確実に低遅延で接続ができるのがドングル付きワイヤレスイヤホンの強みです。
ドングル付きワイヤレスイヤホンにもいろいろありますが、私が愛用しているのが「Soundcore VR P10」。
遅延はわずか30ms( 0.03 秒)。「aptX Adaptive」の遅延が50msから80ms とされているので、それよりも少ないです。ドングルは USB-C。携帯モードの Switch に使えます。
ちなみにこのドングルはパススルー充電に対応しているので、Switch を充電しながら Bluetooth イヤホンを使うことができます。
接続も簡単で、ドングルをSwitch本体に差してイヤホンを取り出すだけ。
自動的に接続されるので、ペアリングの手間がかかりません。
テレビモードで使いたいときは、USB-A のドングルが付属されているイヤホンを探してください。たとえば、PS5のワイヤレスイヤホン「PULSE Explore」には、USB-A のドングルが付いてきます。かなり高価ですが、音質は「Soundcore VR P10」よりも遥かに良いです。
注意点と補足
USB-C のトランスミッターやドングルは、Type-A に変換することはできません。通販サイトではそういった製品が出回っていますが、安全面などの理由から使用を禁止されています。使用すると Switch が壊れる危険があるので避けましょう。
なお、Type-A 端子を Type-C に変換することは問題ありません。
また、トランスミッターやドングルによっては、USB-C から USB-A に変換する専用のアダプターが付属されていることもあります。この場合も問題ありません。
まとめ
この記事では、SwitchにBluetoothイヤホンを低遅延で接続する2つの方法をご紹介しました。
1つは、Bluetooth トランスミッターを使う方法です。この方法の良いところは、イヤホンを買い替える必要がないこと。今使っているイヤホンに「aptX Adaptive」などのコーデックが搭載されていれば、低遅延での接続ができます。
もう1つは、ドングル付きワイヤレスイヤホンを使う方法です。この方法の良いところは、コーデックの相性を考えることなく、確実に低遅延での接続ができること。さらに、ほとんどの製品は「aptX Adaptive」よりも低遅延で接続ができます。
あなたは、どちらの方法で接続しますか?